自民党の石破新総裁は、あすの新執行部の発足とあさっての組閣に向けて人選を本格化させていて、昨夜は東京・赤坂の議員宿舎で自らに近い議員らと人事や今後の政治日程について協議した。これまでに党の役員人事では、幹事長に森山総務会長を、選挙対策委員長に小泉元環境大臣を起用する方針が固まった。これに加えて、菅前総理大臣に副総裁への就任を打診するとともに、国会対策委員長に坂本農林水産大臣を起用する方向で調整している。また、政務調査会長には、小野寺元防衛大臣を充てる案が出ている。一方、閣僚人事では林官房長官を続投させる方針。また、石破陣営の幹部を務めた岩屋元防衛大臣、自らの側近の赤澤財務副大臣を入閣させる方向。財務大臣には加藤元官房長官を起用する案が出ている。さらに、官房副長官には、いずれも自らに近い、橘慶一郎衆議院議員と、青木一彦参議院議員を起用する方針。また関係者によると、総裁選挙で決選投票を争った高市経済安全保障担当大臣に党の総務会長への就任を打診したが、高市氏は固辞したという。一方、衆議院の解散総選挙について石破新総裁は“新内閣の発足後、国会論戦を経てできるだけ早い時期に国民の信を問う必要がある”として、この秋にも実施する日程で調整を進める方針。