最初の訪問から1週間後、田島家を再訪した。ご主人の田島武正さん(76歳)が出迎えてくれた。この日も晴れて絶景だった。雨上がりは目の前に雲海が広がるという。武正さんはこの家で生まれ育った。山の中腹に本家があり、この家は分家。始まりは幕末の慶応時代(約160年前)、武正さんで4代目だという。武正さんが中学2年の時(60年前)に車道が開通した。それまでの旧道は細い山道。武正さんは5.4kmあるこの道を歩いて学校へ通った。兄妹で夜明け前に家を出発しなければならなかったという。水源は1200m先にある。武正さんが24歳の時に手掘りで水道管を埋設したという。その水源まで案内してくれることになった。