全国のスーパーの米の平均価格は今月、5キロ当たり4000円を超えた。データがある2022年以降で初めてで去年の同じ時期のほぼ2倍に値上がりしている。きょうから備蓄米の落札した業者への引き渡しが始まり、今後価格の変化が焦点になる。初回の入札で政府の備蓄米は対象の15万トンのうち14万トン余りが落札されきょうから引き渡しが始まった。埼玉県内にある倉庫ではきょう午前、JA全農(全国農業協同組合連合会)が去年産のコシヒカリ12トンを受け取った。午後には県内の工場に運び込まれ担当者が受け取った米を設備に投入していた。今後、精米と袋詰めが行われるという。落札した備蓄米についてJA全農では取り引きの実績がある卸売業者に販売することにしている。この際、消費者や流通に混乱が生じないよう卸売業者に対して店頭で販売する場合は備蓄米と分からない形にするよう要請している。また今回、入札が行われた備蓄米は41品種と多く銘柄米として販売されるケースやブレンドされて売られるケースも想定されるという。またJA全農では販売にあたって価格に利益分を含めない考えを示している。備蓄米が実際にスーパーなどの店頭に並ぶのは来週以降になる見通しだ。また2回目の備蓄米放出も近く予定されている。今後、米の価格がどのように変化するかが焦点になっている。