働く親の多くが直面する問題がいわゆる「小1の壁」。保育園では例えば午前7時ごろから早朝保育、そして遅い時間まで延長保育を利用することができる。しかし小学校に上がると門が開くのは午前8時ごろ、学童保育が終わるのは午後6時ごろなど保育園のときと比べてこの子どもを預けられる時間が短くなり、仕事と子育ての両立が難しくなることがある。この「小1の壁」について埼玉県が実態調査をしたところ子どもの登校時間に合わせるために働き方を変えたと答えた人が5人に1人に上ることが分かった。埼玉県は小1の壁について実態を把握するため県内の公立小学校に通う1年生と4年生の保護者を対象に初めて調査を行った。それによると子どもの登校時間に合わせるために働き方を変えたと答えた人は6047人と21.1%で回答した人の5人に1人に上った。このうち、どのように働き方を変えたか複数回答で聞いたところ勤務時間を調整してもらったが53.5%、転職したが31.1%などとなっている。転職や退職をしたと回答した人のうち母親が9割以上を占めた。また平日朝、児童を預かる場所があれば利用したいか尋ねたところ利用したいと回答した人は21.6%となっている。こうした結果を受けて埼玉県は自治体が新年度から行う始業前に児童を預かる場所の整備について財政支援をする方針。埼玉県の調査について子育てアドバイザーの高祖常子さんは「入学を機にわが家はどういうスケジュールでいくのか見える化して心配事を減らしていくというのがまずはひとつ大事」とアドバイスした。