秋篠宮ご夫妻は、現地時間5日にトルコ最大の都市イスタンブールで、外交関係樹立100周年を記念する式典などに臨まれた。日本はオスマン帝国の滅亡後、第1次世界大戦の戦後処理を行った条約の発効に伴って、1924年にトルコと外交関係を結んでいる。両国の関係者を前に、秋篠宮さまがおことばを述べられた。秋篠宮さまが言及された両国の歴史。両国の友好の礎になったといわれているのが、1890年のオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の海難事故だった。和歌山県沖で沈没し、乗組員500人以上が死亡。救助に当たった日本側が、生き残った69人をトルコまで送り届けた。ご夫妻は、イスタンブールの博物館で、エルトゥールル号のパネルや模型などの展示をご覧になった。このときの恩返しといわれているのが、イランイラク戦争時の1985年の出来事。イランの首都テヘランに取り残された日本人200人余りを、トルコ航空機が脱出させた。お2人は、当時の乗員5人と懇談した。さらに、2011年の東日本大震災では、トルコの緊急援助隊が、宮城県で捜索活動を行った。ご夫妻は、この活動を指揮した元隊長とも懇談するなど、危機に際して互いに助け合ってきた両国の歴史を象徴する出来事の当事者との懇談を重ねられた。また世界遺産に登録されているイスタンブールの旧市街を視察するなど、現地の文化に触れ、国際親善に尽くされた。あす帰国される。
住所: 宮城県多賀城市