月に1回経済的に苦しい子育て世帯に食料品を無料で配る支援をしている埼玉県のNPO法人「ポトフ」。今日も午後5時からの3時間ほどで約100人が訪れた。物価高を背景に利用者は増加傾向にあるという。おしゃべりコーナーと名付け夜ごはんを食べながら親子で交流できるスペースを設置、社会福祉士による個別の相談も受け付けている。ひとり親世帯の母親の約半数にうつや不安障害の疑いがあり、この内約6割余は重度の疑いがあることがわかった。これは埼玉県内で食料支援を利用する約1500世帯から得た回答で明らかになった。明治大学の大山典宏専任教授は、ひとり親家庭は精神的に追い詰められており、さらに頑張れというのは現実的ではない、何が社会としてできるのか考えていくべきと話した。経済的な困窮だけでなく、不安定な雇用や養育費の不払いなど複合的な課題に直面しているとして、メンタルケア・医療・就労など多面的な支援を行うべきとしている。