将軍が暮らした6棟28LLLLLDKの二の丸御殿ルームツアー。入口から奥に進むほど将軍のプライベート空間となっている。まず紹介するのは玄関に近い1つ目の棟。入口を上がり見えてくるのは現代でいうところの待合室。10部屋約310畳の遠侍。こちらは大名やその家臣など訪れた人々が待機する場所。そのため二の丸御殿で最も広い。ここにも徳川家が仕掛けた秘密が隠されている。それが金箔の襖に描かれた「虎」。訪れた人々が待機している間に力強く獰猛な虎に睨まれることで緊張感を相手に持たせ、面会の前から心理的なプレッシャーをかける工夫。2つ目の棟にあるのは現代でいう執事の部屋。83畳の4部屋からなる二の丸御殿で最も小さい棟で、将軍の執事である老中が待機する質素な「老中の間」と彼らが来訪者と面会する「式台の間」がある。3つ目の棟は将軍の応接室である大広間。6部屋約200畳からなる巨大空間。将軍が会談を行う場所。幕府が政権を返上した大政奉還は約150年前のこの場所が舞台。応接室最大の特徴は松の絵。これも徳川家が仕掛けた秘密の工夫。周囲には襖や壁を使用した大きな松が描かれているが、将軍が座る奥ほど小さな松に。これは将軍がより遠く手の届かない存在に見えるよう遠近法を使った仕掛け。さらに間取りを見ると最も奥にあり一段高く設計された48畳の一の間は主に将軍が座る部屋。そして向かいに位置する44畳の二の間は面会に来た大名が座る部屋。将軍の姿を見ることもできない44畳の三の間は大名の家臣が待機する部屋。それぞれ身分で位置する場所が決められていた。問題:「四の間」の目的は?A.警備員室、B.衣装室。正解:A。有事に備えて武装した部下(警備員)が四の間で待機。人数や兵力を隠すため他の部屋からは見えない。
