大相撲春場所で新入幕力士として110年ぶりの優勝を果たした尊富士が地元・青森県五所川原市でパレードに臨み、大勢のファンの声援に応えた。中学卒業まで尊富士を指導した恩師・越後谷清彦さんは「こんなに応援されて、彼もそれを力にしてやっていると言っていた。幸せだと思う」と話した。五所川原市の中心部には立佞武多・素戔嗚尊が登場。尊富士の化粧廻しに描かれていて今日のために特別に外に出された。スポーツにも造詣が深い明治大学・齋藤孝教授が優勝インタビューで注目したのは自分のけがについて語った言葉。「ファンの不安を消してあげたい、それが自分の仕事だと。ファンありきというところが尊富士のおもしろいところ。自分がうれしいというより人の期待をパワーに変えることのできる人間性」と話した。パレードを前に青森県庁を訪れた尊富士は県褒賞が授与されたほか、地元・五所川原市でも新たに設けられた市民栄誉賞が授与された。今後の目標について「一番上。県民の期待も大きいと思う」と語った。