卓球女子シングルス3位決定戦で韓国・シンユビンに勝利した日本のエース・早田ひな選手は東京オリンピックの伊藤美誠に続く2大会連続の銅メダルとなったがこの試合、早田は窮地に追い込まれていた。ラケットを持つ左腕がテーピングで固められていた。違和感を覚えたのは卓球女子シングルス準々決勝、北朝鮮選手との一戦で、タイムアウトの際、顔をしかめ左腕を気にしていた。その後フルセットの末ようやく勝利を掴んだが、翌日の準決勝ではタイムアウト中も左腕を気にしていた。結果、世界ランク1位の中国・孫穎莎に対し0−4でストレート負けを喫した。3位決定戦では「棄権」の2文字も頭をよぎる中、痛み止めの注射を打ちながらの戦いとなり銅メダル獲得となった。早田を中学生の時から指導してきた石田大輔コーチは教え子の快挙に「世界一のジェットコースターに乗っているかのような感じだった」などと語った。早田は3年前の東京五輪、補欠として代表チームを支え試合後のインタビューでは支えてくれた人々へ「(左腕を)痛めてからは私生活は1人では何も出来ない状況の中でドクター含めみんさんにケアしていただいて銅メダルを獲得することができたので銅メダルに後悔はない」などと感謝を口にした。