JR尾道駅近くと向島の間、約250mを結ぶ「福本フェリー」。片道3分、1日約75往復している渡船。明治22年に創業し、人々の生活を支えて来た。かつて運賃が1円だったことから”1円ポッポ”として親しまれてきた。しかし、利用者の減少や施設の老朽化などによって廃止が決まった。別れを惜しみ、全国各地から多くの人が訪れた。地元の向島でカフェを営む上杉さんは、先月初めから「福本フェリー」の写真展を開いている。上杉さんは廃止が決まった半年前から尾道市や個人が所有する写真や資料を集めてきた。兵庫県で働いていた上杉さんが、地元に戻ってきたのは20年前。昔と変わらない風景に力をもらったという。最終日は、平日にも関わらず普段の5倍、約2000人が乗船した。