きょう、去年の実質賃金がマイナスになったと発表された。マイナスになるのは3年連続。現金給与の総額は2.9%上昇したが物価の上昇率は3.2%とそれを上回っている。大企業の正社員では高い賃上げが実現しているが、非正規雇用や中小企業まで十分に広がっていないのではないかとの指摘がある。大企業では正社員が中心の労働組合が春闘などで非正規雇用の方の賃上げも合わせて要求することが多いが、交渉が正社員中心になり非正規雇用の賃上げが後回しにされる場合もある。そういった中注目されているのが非正規春闘。今年で3年目になる取り組みで、個人で加盟できるユニオンが中心になっているのが特徴。会社に労働組合がない人や既存の組合に期待できない人などが参加している。最初は38社が交渉相手だったが去年は117社、今年は144社と増え、参加人数は約4万人に拡大している。中には1人でストライキを実施し数千人の賃上げにつながったケースもある。