昭和20年8月15日に終戦を迎えた先の大戦で、沖縄では激しい地上戦が行われ20万人以上が犠牲になり、広島と長崎では原爆投下によって、その年だけで21万の命が失われた。戦後80年となる来年、天皇皇后両陛下は恒例行事の「国民文化祭」で、9月に長崎県を訪問する見通しで、関係者によると、滞在中に原爆の犠牲者の霊を慰められるという。また、戦没者の慰霊などのため、広島県と沖縄県への訪問も調整されていて、宮内庁は今後、時期や訪問先などの検討をさらに進めるものとみられる。平成の時代、上皇ご夫妻は戦後50年を迎えた平成7年に慰霊の旅に出て、沖縄や被爆地の広島、長崎などを訪問された。さらに戦後60年と戦後70年の年には、海外の激戦地でも慰霊された。天皇陛下は、戦後75年の翌年の記者会見で、“節目の年を迎え、戦争の悲惨さと平和の尊さを、今後とも心に刻んでおかなければならないとの思いを新たにいたしました”“また、先の大戦で、世界で唯一の被爆地となった広島、長崎には、永く心を寄せていきたいと思う”と述べられていた。