横浜元町ショッピングストリートは陶器を扱っている店が5軒もあるという。フランス料理の店の霧笛楼にやってきた八木亜希子だがこの店の料理に使っている皿は横浜焼を使用している。横浜焼は明治時代に海外へ向け作られた和と洋を融合した焼物で、和魂洋才とイメージする店と焼き物がマッチしたため使っているという。横浜は焼物の街だというが神奈川県立歴史博物館の花瓶には南天の木の枝にうずらが一羽。すべてが焼物で、羽一枚一枚が精緻で目の鋭さにたじろぐ。また蜂の巣や蛙などを絶妙な立体感で表現している。作者は宮川香山。土と釉薬の大魔術師と呼ばれた男。生涯に手掛けた陶磁器は数千点に及ぶ。