JA福井県は今年秋に収穫されるコシヒカリについて、異例の早さで最低取引価格を提示。60kgあたり2万2千円と大幅に引き上げた。去年新米が出回った直後の10月下旬、福井県内のコシヒカリの平均価格は3711円だった。価格を抑えるカギとなるのは備蓄米。これまでに21万トンが放出された備蓄米だが、流通の偏りが複数の卸売業者から指摘されている。そのため、3回目の放出から備蓄米のルールが変わる。これまで入札に参加できるのは集荷業者で、そこから取引のある限られた卸売業者を通じて小売店に届く流れだったが、今回からは卸売業者間の売買を解禁してより多くのルートで流通させる。専門家は5kgあたり3500円前後とこれまでより安くなるという。3回目の放出文は2023年産の古米で、流通コストが上がってもそれ以上に値段が安くなるという。