平成11年11月1日、35年に渡って台風の観測などを続けて来た富士山レーダーが観測業務を終えた。富士山レーダーは最後最大の犠牲者を出した昭和34年の伊勢湾台風をきっかけに、台風の位置、勢力をより正確につかもうと建設された。標高3776メートルの富士山頂での観測は一般レーダーの2倍、800キロ先の厚い雨雲までキャッチでき、台風の進路予測の精度は各段に上がった。昭和52年、気象衛星ひまわりが打ち上げられてから、台風観測の主役はひまわりに移った。この日、役目を終えた富士山レーダーは解体され、麓の富士吉田市に寄付された。現在、富士レーダードーム館として一般公開されている。撮影:昭和39年/平成13年。
住所: 山梨県富士吉田市新屋1936-6