シリーズ「現場から」。人口約2万8000人の富山・小矢部市。山あいにあるカフェ「バッシュワーバリー」は、古民家を改装した趣のある造りと地元農家の新鮮な卵を使った料理が評判。カフェ経営・林登さん36歳は、現職の小矢部市議会議員。30歳のとき、当時最年少で初当選。その後、市民感覚を政策に生かすには議員と異なる目線が必要と考え、地元で起業。議員定数16の小矢部市議会で30代の議員は林さんだけ。あとは全員が50代以上。深刻な地方議員のなり手不足。60歳以上の議員の割合は市議会で53.8%、町村議会で77.1%と高く、女性議員は都道府県議会で全体の1割にとどまるなど若者と女性が少ないのが現状。林さんは、選挙のために仕事を辞めなければいけないことが若者の立候補を妨げていると指摘。現状を変えるべく、富山県議会は今年1月、県内の経済団体に協力を要請。立候補に伴う休暇制度の創設と議員との副業兼業を認めるよう求めた。しかし企業側の反応は。富山県経営者協会・山下清胤会長は「現実には厳しい」と述べた。一方、議員活動を限定できるのであれば立候補を後押しできるとした。林さんも、兼業を実現するには土日や平日の夜に議会を開催したり、議員の業務量を減らしたりする新たな議員像が求められると話す。
住所: 富山県富山市新総曲輪1-7
URL: http://www.pref.toyama.jp/sections/0100/
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