日本製鉄による米国の大手鉄鋼メーカー・USスチールの買収計画についてロイター通信は審査を行っている米国政府の委員会がいまだ買収を認めるという結論に至っておらず、買収が阻止される方向に進んでいると報じた。日本製鉄は去年12月、米国の大手鉄鋼メーカー・USスチールを買収することで両者で合意し、米国政府の対米外国投資委員会が安全保障上の観点から審査を続けている。ロイター通信は18日、委員会内で意見の一致が得られず、いまだ買収を認めるという結論に至っていないと報じた。今月14日に日本製鉄に送付された委員会の書簡の内容から明らかになったとしている。委員会は今月23日までに買収を認めるかどうかを判断し、バイデン大統領に結論を伝えることになっている。ただ、ロイター通信はこのまま委員会内で意見の対立が続けばバイデン大統領に判断を委ねることになるとしていて、買収が阻止される方向に進んでいると報じた。バイデン大統領はこれまで買収計画に否定的な考えを示していて、判断の行方が注目される。