大量の雪が積もる場所に街並があるのは世界では珍しいことなのだという。これに対し日本では雪を使った様々な活用策が考えられてきた。冬は冷凍技術がない中、雪室という場所で食料保存を行ってきた。養蚕業にもこの仕組みが活用されてきたが、札幌市円山動物園ではレッサーパンダの夏の空調に冬の氷が活用されている。新潟では「小千谷ちぢみ」という冬の寒さを使った染色技術が残されている。現在では積雪を発電に活かす試みも行っていて、これは雪と熱の寒暖差を活用して空気を膨張・収縮させ、スターリングエンジンを動かすことで発動する仕組みとなっている。太陽光発電ができない冬の日本海側では活用が期待される。温暖化が進むとスキー場が営業できない、極端なドカ雪が増えるなどの影響も予想されることからクリーンな発電方法は注目となる。