心肺蘇生法やAEDの使い方を教える指導者向けの講習会で、経験を伝えた長野庄貴さんがバイスタンダーになる経験をしたのは3年前の夏。数人の仲間とランニング中に1人の男性が突然倒れた。仲間が近くの体育館からとってきたAEDで電気ショック。長野さんも救急隊が到着するまで、胸骨圧迫をくり返した。しかし男性は搬送先の病院で、その日のうちに亡くなった。その夜、長野さんは全く眠れなかったのだそう。長野さんの気持ちを助けたのは、小牧市消防本部救急救命士・田島典夫さん。田島さんはバイスタンダーへの聞き取りなどから論文を執筆。論文では、バイスタンダーの多くが自責の念や不安感などを抱えていることを紹介していた。長野さんは去年、バイスタンダーに向けたリーフレットを作成した。