暑い夏に妖怪の世界に浸り涼んでもらおうと山形市の「山寺芭蕉記念館」が企画した「妖怪展」。会場には妖怪を題材にした絵など江戸時代から現代までの46点の作品が展示されている。このうち「天邪鬼」は山形県在住の洋画家の作品で、縦横1メートル60センチあまりのキャンバスに赤い髪を逆立て眉間にシワを寄せた鬼が右目を歪めた迫力のある表情で描かれている。また、幕末~明治にかけて活躍した浮世絵師・月岡芳年の錦絵は「平家物語」の登場人物を題材に大鼠に化けた僧侶が経典などを食い破る様子が描かれている。記念館の相原学芸員は「日本人独特の妖怪に対する親しみや様々な想像を広げて表現してきた様子などもご覧いただければと思う」と話す。この展示会は8月29日まで開かれている。