県によると受粉の期間は4月下旬までだったが、対策が十分にできず間に合わなかった生産者もいたという。県では安孫子さんが行っているようなミツバチの導入や、人工授粉機に使う花粉の購入に3分の1の補助を行っているが、生産者が投入する資金は多い上、ミツバチは需要が高まっていてなかなか入手できていないという。マメコバチについては、今年は解決ができないので来年に向けての対策が始まっている。高温から幼虫を守るために、反射シートを巣箱の上部にかけて、直射日光が当たらないようにして、温度が上がりづらくするよう、県側が生産者に伝えている。さらに菜の花を巣の近くに植えることで、ハチのエサを取りやすくすることも有効だという。受粉がうまく行っても課題は尽きない。安孫子さんの農園では例年、双子果は全体の1割ほどだったということだが、ことしはすでに双子果につながるめしべの異常が2~3割ほど確認されているという。山形県でのサクランボ栽培が始まってから去年で150年だが、異常気象で営農コストも上昇し、栽培や管理も難しくなっている。加工品、観光など産業や雇用を下支えする農産物であり、私たち自身ができることも含め、県全体で知恵を出し合っていく必要があると思う。
