放出が始まった福島第一原発の処理水について。西村経済産業大臣は放出の時期について、今後廃炉を進めていく中でタンクが必要となり、一定の処分をしなければならなくなった。専門家が6年間に渡って検討した結果海洋放出が適切であるとし、このタイミングを示してきた。そうした中IAEAの安全に関わる包括報告書が提出され、漁業者の皆さんなどに説明をするのに時間を要した。夏の観光シーズンを考慮しながら岸田総理も視察し最終的に24日と決めた、などと説明。福島県の内堀知事は今なお処理水の海洋放出には反対であるという意見、一方でやむを得ないという思いもあるが両者に共通しているのは風評の心配。福島は事故以降風評と戦ってきたが、成果が逆戻りしないかという不安が県民の中にある。葛藤と分断を改めて実感しているなどと話した。トリチウムの研究に取り組んできた鳥養氏は放出について、計画通りである限り全く問題ないとしながらも、計画通りであることが国民に伝わらないと風評被害につながるなどと指摘した。福島ダイアログ理事長の安東氏は、周りの受け止めはかなり厳しい、岸田総理は県内で記者会見などを開いて県民に対して語りかけてほしかったなど指摘し、政府への不信感につながるなどとした。風評被害の問題に詳しい小山氏は漁業者の反対の声などがあったが、強行して決まってしまったのが残念。仕方ないという声が多いが、諦めさせられてしまったという印象は良くない、このあとの対話が重要。一方市場が混乱しなかったのは良かったなどと話した。