国家公務員のなり手不足が課題となる中、人事院の川本総裁は岸田総理大臣に今年度の国家公務員の給与改定を勧告した。民間企業との人材獲得競争に後れを取らないように初任給の大幅な引き上げを求めている。具体的には大卒の総合職で2万9300円引き上げて23万円に、大卒の一般職で2万3800円引き上げて22万円に、高卒の一般職で2万1400円引き上げて18万8000円にするとしている。初任給の引き上げ額は今回初めて2万円を超え過去最大となった。また月給は若い世代に重点を置き平均で2.76%、額にして1万1183円引き上げるよう勧告していて、実現すれば引き上げ額は平成3年以来33年ぶりの水準となる。ボーナスは0.1か月分引き上げるよう求めている。月給とボーナスを引き上げる勧告は3年連続で、勧告どおりになれば国家公務員の一般職の平均年収は22万8000円増え、691万6000円となる。