川西市立総合医療センターの三輪洋人先生が「甘いものは別腹」について解説。空腹時はエネルギーが消費され血糖値が低下、脂肪を分解してエネルギーを作り出そうとする。脳にある摂食中枢に情報が送られて「なにか食べろ」と指令が出る。満腹時は血液中の糖分が満たされた状態で、満腹中枢に情報が送られて「食べなくていいぞ」という指令が出る。実験で真壁刀義が豚丼で胃を満腹状態にしてから満腹の胃を撮影。大好物のモンブランを見てにおいをかいだ2分後に再び胃を撮影するとすきまが大きくなっていた。モンブランを食べると胃にできた別腹がさらに大きくなった。通常の消化では食べ物を胃液が消化して小腸に送るが、別腹はオレキシンという食欲をつかさどるホルモンが関係している。「おいしそう」「いい香り」「甘くておいしい」などの情報を受け取ると脳がオレキシンを分泌する。オレキシンはこれから胃に入ってくる食べ物を受け入れるために胃を広げ、胃液を大量に分泌、胃にあるものを小腸へ送り出す。甘いものでなくても好きな食べ物の情報を受け取るとオレキシンが分泌する。原始時代の満腹でも食べ物があるなら食べるという生活の名残ではないかと考えられている。また、バランスよく栄養素を摂取するためとも考えられている。