神奈川・川崎市にある中華食堂かどや。創業70年以上、常連客などでにぎわっていたが深刻な悩みがあった。あまりの人手不足により直近の3連休は土曜日の昼以外、休業する事態に。東京商工リサーチによると去年1年間の全国の企業倒産件数は1万6件。11年ぶりに1万件を超えコロナ禍より多くなっている。また帝国データバンクによると飲食店の倒産も過去最多の894件に。最も多かったのは居酒屋などの酒場、ビヤホール。更に、ラーメン店などの中華料理店、その他の東洋料理店、西洋料理店が続きいずれも過去最多となった。倒産が増えた大きな原因の1つとされるのが人手不足。ただでさえ続く働き手不足の中、円安や物価高などが影響し賃上げの流れに乗れず人手が確保できないという負の連鎖で倒産してしまうケースが増えている。時短営業などさまざまな制限を強いられたコロナ禍。しかし、当時は国や地方自治体による金銭的支援や実質無利子無担保の融資のおかげで倒産件数は極めて低い水準に抑えられた。そして一昨年からこの融資の返済が本格化したことで業績が悪く返済ができない企業が倒産に至るという事例が目立ったという。帝国データバンクは今年の見通しについて物価高に加え人手不足が更に加速し企業の倒産件数は緩やかに増加するという。ただ、現状について悲観する必要はないと指摘。経済全体の成長につながる倒産という見方もできる。帝国データバンク情報編集課・内藤修課長のコメント。