茨城県が県産のブランド牛「常陸牛」の輸出を強化しているのはカナダ。去年11月、カナダに完成したブランド牛の加工場。カナダの企業が建設し、茨城県や生産者が技術面で協力して整備した。今回の輸出戦略の中核を担うのが、和牛一頭をまるごと売る“一頭売り”。ステーキにあるリブロースやサーロイン、ヒレといった“ロイン”と呼ばれる一部の高級部位はこれまで欧米に多く輸出されてきた。一方、肩ロースやバラなどの“非ロイン”と呼ばれる部位はニーズが少なく“一頭売り”での輸出が困難だったが、今回勝機を見出したのが、バンクーバーに住む中華系の人々。地元ではいま空前の火鍋ブームで、欠かせないのが“非ロイン”の薄切り肉。和牛は上質な脂がウリ。バランスよく薄切りにするには、高い技術が必要。茨城の生産者が現地のスタッフにコツを伝授する。バンクーバーの企業と協力して、“非ロイン”のメニューも提案。現地のレストランの反応も上々で、メニューも採用された。加工場はいよいよ来月稼働を開始。月150頭の販売を目標に、常陸牛をカナダから世界へ羽ばたかせたいと考えている。
