石破首相は自民党の政治とカネをめぐる問題で、政治資金収支報告書に収入を記載せず、党員資格停止を受けた議員など公認しない方針を明らかにした。非公認となる見通しの衆議院議員は党員資格停止の処分を受けた下村元文部科学相、西村元経済産業相、高木元国対委員長、1年間の党の役職停止処分が継続していて政治倫理審査会での説明を行っていない萩生田元政調会長、平沢元復興相、三ツ林裕己衆議院議員。このほかの処分を受けた議員についても、地元の都道府県の公認申請や選挙区の情勢を踏まえて最終的に判断する方針で、後任されない議員が増える可能性がある。また処分の有無にかかわらず収支報告書に記載していなかった議員は小選挙区と比例代表との重複立候補を認めないとしていて、少なくとも30人を超える見通し。非公認となる見通しとなった萩生田元政調会長は旧ツイッターのXにある事務所公式アカウントに「党の決定を重く受け止めている、深く反省して謙虚に受け止め誠心誠意丁寧に説明を続けていく」と投稿した。党内からは理解を示す意見がある一方、旧安倍派を中心に強い反発が出ている。これに対し野党側はきょうとあす行われる代表質問で、収入を記載していなかった議員への対応を含め自民党の政治とカネの問題を厳しく追及する方針。立憲民主党・野田代表は国民の理解を得ることはできないとコメント。石破首相は明後日衆議院を解散する意向で、今月27日に行われる見通しの衆議院選挙に向けて与野党の対決姿勢が強まっている。