気象庁は富士山が大規模に噴火した際、首都圏などに長時間降る火山灰を予測する広域降灰予報を導入する検討を始める。国が2020年に公表した報告書では、富士山が大規模に噴火した場合、首都圏で数十センチの大量の火山灰が降り、鉄道の運行や車の通行が困難となる他、停電や断水など都市機能に深刻な影響を及ぼすことが指摘されている。気象庁は現在、火山が噴火した際に降灰予報を出しているが、数十センチに及ぶ降灰は想定しておらず、予報の期間も6時間先までのみとなっている。新たな広域降灰予報は長時間にわたる降灰量を予想し防災対策への活用を目指すが、噴火がどれぐらい続くかによって予測が変わるため詳しい検討が必要だという。