5年間という長期間保存が可能な米、アルファ米。一度炊いた米を乾燥させたものでお湯を加えて15分ほど待てば食べることができる。尾西食品ではこれまでにない関心の高まりを感じている。度重なる災害で需要が急増し、8月の売り上げは去年の1.5倍に。工場をフル稼働させているが注文に対して製造が間に合わないほどだという。おにぎりや味ごはんなど、バリエーションが豊富なことから日常食として購入する客も増えていて米不足の中で到来した今回の台風でさらに需要が高まると見込んでいる。イネのDNAの情報を活用し短期間に品種を改良できるゲノム育種。すでに改良に成功したという米の元となっているのはコシヒカリ。茎が細く、折れやすいという弱点があるため茎が太い品種と交配させた。コシヒカリと、「サクラ福姫」の茎の太さを比べるとその違いは、一目瞭然。実際、今月、関東を襲った台風7号では多くのコシヒカリが強風で倒れたが「サクラ福姫」は無事だった。台風や猛暑など異常気象が増える日本。米不足が起きないよう、こうした品種の開発がより期待される。像。