宮平賢(66)は平和ガイドを行っている。祖父や祖母など5人を集団自決で亡くした。沖縄戦の記憶の風化が加速していくのではないかと、危機感を抱いている。宮平賢は「体験者ではないが、ここで生まれ育ったので伝えることが体験者のあとを継ぐことかなと思った」と話した。当時、目撃した親戚の1人から集団自は何が起きたのか、教えられた。身内の間で起きた悲劇なだけに、生き延びた人たちの口は重く、島の中でも詳しく語り継がれてないことが多い。さらに知る人が少ないのが、旧日本軍の戦跡。戦争に記憶が薄れる一方で、観光地として発展する座間味島。宮平賢は「せめてこのギャップをちょっとでも埋める。この島では昔こういうこともあったことをせめて知ってほしい」と話した。このあと島では午前10時半から慰霊祭が行わ、平和への祈りに包まれる。