アスリートへのひぼう中傷が問題となる中、メンタルヘルスについてスポーツ選手とともに考えるシンポジウムが開かれ、ひぼう中傷やプレッシャーへの向き合い方などについて、実体験が語られた。都内で開かれたシンポジウム「こころとことば展」には、およそ150人が集まった。元トップ選手などによるトークセッションが行われ、競泳の元日本代表の萩原智子さんは、シドニーオリンピックで4位となったあとの体験について「“国の税金使って行っているのにメダルの1つや2つ持って帰ってこれなくてどうするんだ”と指さされた。応援してくれている人のほうが多かったが、やっぱり傷つくことばは(心に)残る」と述べた。ラグビーの元日本代表の廣瀬俊朗さんは、自身の対処法とともに選手への配慮を訴えた。「全部を受け取らないでいいかなと思っていたので、相手の人をコントロールしようと思うのではなく、それに対して自分がどう受け取るかしかコントロールできない。強いとか強じんに思われているアスリートでさえ悩みがあって“みんな一緒だよ”と、その中で頑張っていると伝わればいい」と述べた。