大規模火災につながる要因について紹介。強風と飛び火により大規模な火災となった事例は今年の8月に起きたハワイのマウイ島の火災で棟内の複数で起きた火災が一気に拡大し観光地のラハイナは約880万平方メートルが消失。これまでに97人の死亡が確認され要因とされているのは強風による飛び火だった。この日ハワイ諸島の南をハリケーンが通過していた影響で風速約25mの強風が吹き風に飛ばされた火種が飛び火となり直ぐに燃え広がっていた。日本でも同じような強風による飛び火が原因で被害が拡大した例があり、その1つは新潟県の糸魚川市で起きた大規模な火災だった。2016年12月22日の昼前に街中の飲食店から出火し、消防は地元周辺で火を食い止め消火活動を行っていたが直ぐに燃え広がっていた。1000人が消火に当たったが火は燃え続き10時間後に鎮圧。約4万平方メートルが消失し、約150棟が被害を受けていた。燃え広がった原因は強風による飛び火で当日は日本海にある低気圧の影響で暖かく乾いた風が街へ吹き下ろしていた。最大瞬間風速は24.2mでこの風が飛び火を誘発し、火元から離れた場所に次々と火災を発生させた。都市の放火が専門の水上点睛主任研究員は飛び火による火災にあった家屋の多くで屋根が焼失していた事に注目し、理由を探るため消失したエリアに多かった昭和初期に建てられた家の瓦屋根を用いて再現実験を行った。当日とほぼ同じ分速で火の粉を飛ばすと瓦同士の隙間から火の粉が侵入し、10分後には瓦の下の木の部分に火がついていた。飛び火による火災を防ぐには瓦に限らず屋根の防火対策と定期的なメンテナンスが必要とされている。強風が火の粉を飛ばして飛び火となって大規模火災になる例は糸魚川火災にも度々起きていた。例としては100年前の関東大震災で飛び火で次々と延焼火災の火元になる火災が増えて9万2000人が火災による被害を受けていると話している。
住所: 茨城県つくば市立原1-3
URL: http://www.kenken.go.jp/
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