今年初の年金支給日。東京・銀座の和食料理店では、優雅なランチタイムを過ごす年金受給者がいた。街では、年末年始に支出がかさみ、食費が底をついたため、支給された年金で1週間ぶりに食料を購入したという男性もいた。月約4万円の年金を受給している女性は、週6日、1日4時間働くことで、約9万円を稼ぎ、なんとか生活しているという。コンビニバイトをかけもちして、月収20万円だという男性もいた。78歳の戸田さんは、ひと月の年金は約12万円だが、体調などを理由に、思うように働けず、仕事の収入はわずかだという。家賃1万6000円の都営住宅に、1人で暮らしている。エアコンはなく、ダンボールをカーテン代わりにしていた。貯金はなく、ぜいたくはできないという。新NISAは、投資で得た利益に税金がかからない制度で、先月から投資できる枠が拡大した。セミナーには、40代以上の人々が多く参加していた。これまでも、NISAを活用していた年代で多かったのは、40～50代だった。先週、企業が行う新NISAの相談窓口に来ていたのは、40代の夫婦だった。老後の備えを意識する40～50代の間で、投資枠が拡大した新NISAの需要が高まっているという。