徳島藩8代藩主だった蜂須賀宗鎮の甲冑から見てとれるのは装飾が絢爛豪華で、大鎧の特徴も備えていた。大鎧は式正の鎧と呼ばれ、古来から武士の正装とされてきた。戦わなくなったからこそ、象徴性が重視されたという。幕末になると、江戸幕府は交易に関する交渉を行うため、ヨーロッパ諸国に使節団を派遣した。立ち寄ったマルタ共和国では地元有力者に助けられ、甲冑が贈られた。ナポレオン3世に贈呈された甲冑も残されている。甲冑は様々な材料、技術を結集した総合芸術で、日本の文化力を象徴しているという。
住所: 徳島県徳島市徳島町1-8