トヨタグループの本社が集まる愛知・刈谷市。愛知県はモノづくりが盛んで発明クラブの数が27と全国最多。この日は刈谷少年少女発明クラブの小学4年生、佐々木大河くんと母、一湖さんを取材した。大河くんは好奇心旺盛で行動派。この日も通りすがりの祭り会場に入っていき様々な疑問をぶつけた。一湖さんは「平山病」を患っている。正式名称「若年性一側上肢筋萎縮症」。10万人に1人の珍しい病気で脊髄が前方に圧迫され、手指や腕の筋力が低下する。大河くんは、症状の進行状況がわからないというこの病気の症状を知るための機械を発明することにした。そして完成したのが「パー力測定機1号」。手を固定したうえで指を開き、いつもより開かなければすぐに通院するなどと判断できる。これが発明コンテスト「第53回市村アイデア賞」で記念賞を受賞した。一湖さんには、中指の開き具合を知りたいなど他にも様々な悩みと願いがあった。大河くんは全ての願いを叶えるべく奮闘。図書館に通ったり主治医へ相談するなどし、中指の開き具合、手の震えの測定、問診結果を表示するシステムなどを網羅した「パー力測定機DX」を完成した。ずっと母の手を握っていたいという一心だった。そして大河くんは新たな発明に取り組んでいる。