なぜ北海道では羊肉のジンギスカンが有名になったのか。そこには当時としては画期的なビジネスモデルをしかけたとある企業の存在があった。1947年創業のベル食品のジンギスカンのタレは北海道では知らない人はいない。発売当時は全く売れなかったという。1920年代、ウール量産のためヒツジの飼育が盛んになった。その流れで羊肉を食べようとなったが臭みがあり広まらなかった。それを打破するために作られたのがタレだったが、思うように売れなかった。タレを手に取ってもらうため、ベル食品はジンギスカン鍋を作って貸し出すことにした。タレを購入した精肉店に鍋をプレゼントし、精肉店が羊肉とタレを買ったお客さんに鍋を貸し出した。臭みの原因の脂が流れおいしく焼けるジンギスカン鍋でおいしさを知ってもらえばタレも売れると考え鍋を大量に用意した結果、家庭で食べるようになり広まった。
