中村一登さんは成田国際空港で活躍するスーツケースの修理職人。搭乗時間が迫って急いでいる客が多いが、カギの修理なら約30秒。どんな依頼も爆速で対応してくれるため「旅行者 最後の砦」と呼ばれる。毎日約20人の旅行者が助けを求めてやって来る。新婚旅行でオーストラリアへ行く客がやって来た。カギを紛失してスーツケースが開かなくなってしまったという。カギ穴に特殊な道具を差し込み、わずか15秒で開けてしまった。料金は2200円。続いて訪れたのはカナダへ留学する学生。集合時間まで30分だが、スーツケースのタイヤが壊れてまっすぐ進めなくなってしまったという。スーツケースの3~4倍の強度を持つ台車用のタイヤに交換した。どんなスーツケースでも対応できるよう直径・厚みが違うものを複数用意している。作業は10分で完了した。料金は1か所で2750円。5年ぶりに帰国したアメリカ在住の日本人女性はスーツケースのタイヤのネジが外れてグラグラだった。ネジを交換してタイヤを固定。作業は7分で終わり、料金は2200円。フィリピンへの旅行客はスーツケースのファスナーが壊れた。中村は針と糸を使い、ファスナーと生地を縫い直した。手元がよく見えるよう老眼鏡を2つかけていた。作業は40分で終わり、料金は4400円。暗証番号で開閉するスーツケースもある。3桁の暗証番号は1000通り。暗証番号を忘れてしまった客が訪れると、ダイヤルにライトを当てながら特殊な道具を使い、わずか1分で開けてしまった。長年の経験からダイヤル内部の形状を見れば分かるという。料金は2200円。
住所: 千葉県成田市古込字古込1-1
URL: http://www.narita-airport.jp/jp/
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