昭和時代の庶民の暮らしを紹介。日本初の電気洗濯機は昭和5年に現在の東芝である芝浦製作所から発売された「攪拌式洗濯機」と呼ばれるもの。銀行員の初任給が約70円の時代に1台370円で販売されていたという。やがて昭和30年代初めになると、日本は急激に物の豊かさを感じる時代となった。洗濯機・冷蔵庫・白黒テレビは当時「三種の神器」と言われ豊かさの象徴とされた。ただ女性たちにとっての三種の神器は、洗濯機と冷蔵庫は同じだがもう一つは電気釜だった。これらが手に入るまで主婦の生活は重労働だった。当時の洗濯機の広告には「主婦の読書時間はどうして作るか?」というキャッチコピーが掲載された。かつて暮らしていた自宅を「昭和のくらし博物館」として公開している91歳の小泉和子さんは、暮らしを最も大きく変えた家電は洗濯機だとした。また小泉さんは「東洋の奇跡と呼ばれた高度経済成長期こそ日本人が最も幸せだった時代だ」などと話した。