韓国では総選挙をきっかけに男女の分断が浮き彫りになっている。最近の選挙では男性の票を意識した発言が相次いでいる。パク・ソンウクさんは友人が運営するYouTubeに出演しジェンダー政策や若い世代に向けた政策提言などを発信して女性が男性よりも優遇されていると主張している。韓国ではパクさんのような主張をする20代の男性はイデナムと呼ばれている。パクさんは女性が兵役を課せられないことに出産があげられることに対して不満を持っていた。パクさんは大学を休学し約1年半の兵役にいった。パクさんは女性より入社が遅れ出世が遅れるという。今年2月韓国政府が発表した統計によると20代女性が20代男性より就職率が4%高いとされている。20代男性は就職が上手くいかない葛藤から女性に対する逆差別を受けているという意識があると言われている。一方、女性たちの多くは自分たちこそ差別されていると主張している。韓国では近年、地方の政治家によるセクハラ事件などをきっかけに女性の人権の保護や地位向上を求める運動が活発になり女性差別も改善に向かっているとされてきた。女性の働きやすさを示す指標はOECDの主要な加盟国のうち最下位のままとなっている。キム・テヒョンさんは6年前から食品関連のベンチャー企業を経営している。キムさんは高麗大学を卒業後、大手育児用品メーカーで働いていた。しかしキャリアを築くにつれ将来家庭を取るのか、キャリアを取るのかという不安を感じた。韓国では育児・家事は女性がするのが依然として主流となっている。専門家は男女間の分断は労働問題としてみる必要があると指摘する。