明治17年3月2日、東京・文京区にある遺跡からそれまで知られていた縄文土器とは全く異なる時が掘り出された。発掘された場所の地名から弥生土器と名付けられた。作られたのは紀元前3世紀~3世紀。弥生時代の大きな特徴は大陸などから持ち込まれ始まった稲作文化。食料は探して採集する時代から生産し蓄える時代に発展し、土器製作の技術も伝来。稲作文化に適した器が作られるようになった。縄文土器は野焼きで作られるが弥生土器は藁や粘土で覆い焼いていた。今回の依頼品はカメ型の弥生土器。高さは約30cm。全体に線上の模様が施されており、実際の調理に使われたと思える焦げ目もついている。