数学者の広中平祐さんは数学のノーベル賞ともいわれるフィールズ賞を受賞した。算数オリンピックを始めるなど数学教育などにも力を注ぐ。広中さんは山口県で15人兄弟の7番目として生まれ高校時代に数学に熱中。京都大学理学部数学科に進学するとさらにその力を伸ばした。26歳の時にハーバード大学に留学したが壁にぶつかったがそれでも研究を続け、代数幾何学の「特異点の解消」に取り組んだ。そしてある手順でやれば特異点をなくすことができるという理論にたどり着いた。これを2か月あまりかけて217ページに及ぶ論文にまとめ発表。この業績が評価され、39歳でフィールズ賞を受賞。その理論はAIのディープラーニングの一部に応用されるなど今再評価されている。広中さんは44歳の若さで文化勲章を受賞すると、京都大学教授に就任し後進の育成に力を入れる。さらに子どもたちに数学の魅力を知ってもらうためのセミナーも開催し現在も続けられている。平成8年には山口大学の学長に就任。文系理系の枠を超えた研究所を作るなど様々な改革を行った。一方で数学者としても晩年まで黒板の前に立ち続けた。広中さんは数学を愛し考えることのおもしろさや大切さを多くの人々に伝えた94年の生涯だった。
