1619年に運航した菱垣廻船は様々な生活物資を運んだ。人気商品を運ぶ速さを競うレースも行われていたという。また、各産地では開発競争も激化し、どの地域がより高品質か番付もつくられた。なお、鰹節の味を向上させる秘伝の技を他にリークした職人は二度と、故郷の地を踏むことはできなかったという。江戸時代後期、料理のレシピ本が大量に出版された。当時の料理に詳しい車浮代さんは「1日に1度しかご飯を炊かないので、残りは冷やご飯になる。おいしくいただくため、だしかけというジャンルが生まれた」と話す。福留奈美さんによると、カツオだしと味噌の組み合わせが庶民にも拡がったという。
