先ほど、中国外務省報道官は会見で「日本の高市首相が台湾に関する誤った発言を行い、中日間の人的交流の雰囲気を著しく悪化させた」と話したうえで、今週開催されるG20サミットについては「李強首相が日本側指導者と会談する予定はない」と明らかにした。事の発端は高市首相の「中国が戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、『存立危機事態』になり得るケースだと考える」と発言し、台湾有事が起きた場合、自衛隊が武力行使に踏み切る可能性もあるとの認識を示した。きのう、中国教育省は日本への留学を慎重に検討するよう呼びかけた。きょう訪ねた都内の日本語学校は生徒の約半数が中国からの留学生。中国からの留学生は「中国にいる友だちは心配で聞いてくるけど、日本にいる分にはあまり深く考えていない」と話した。中国外務省は中国国民に対し、日本への渡航自粛を求めている。東京中央日本語学院・井上誕校長は「日本留学を決めた方々に影響が出ないような対策を政府には取ってほしい」と話した。今年9月までの訪日外国人約3165万人のうち、中国・香港だけで3割を占める。中国の旅行会社に勤務する男性によると、影響はまだ限定的のようだ。今回の措置について香港からの観光客は「心配なのはクマだ」、観光業界で働く中国人は「何人かのお客さんに聞かれたが、日本は安全だと伝えている」と話した。外務省・金井アジア大洋州局長がきょう午後、北京に到着し、あすにも中国外務省と会談し高市首相の答弁について「これまでの立場を変えるものではない」などと説明する予定。中国国内では日本のアニメ映画など邦画2本の公開が延期になっている。
