のりの養殖が盛んな千葉・富津市の新富津漁港では、漁業者たちが朝早くから集まって養殖用の網にのりの胞子を付ける「種付け」の作業を始めた。ことしは猛暑の影響もあって種付けするタイミングを例年より10日ほど遅らせたという。きょうは養殖用の網がまかれた水車をのりの胞子を繁殖させた水槽に浸して付着させた後、胞子がしっかりと網に付ついているか顕微鏡を使って確認を行っていた。千葉県の東京湾沿岸で養殖されるのりは、色艶と風味の良い「江戸前海苔」として知られている。種付けされた網は冷凍庫で保管した後、今月下旬に海に入れる予定で、順調に行けば来月20日ごろからのりの摘み取りが行われる見通しだという。県内ののりの生産量は温暖化や食害などの影響で年々減少しているという。