新潟県の事例でみると、クマの主食となるブナの豊作・凶作によってクマの出没・目撃件数が変わってくることが分かる。ブナが凶作の年ほど出没・目撃件数が増えており、小池氏は「山の中にクマの食べ物が少なくなると、クマは行動範囲を広げて人の住む集落にまで食べ物を探しに来るようになる」などと話した。またクマによる被害増加の要因は他にもあり、1つは人間の高齢化・過疎化だという。小池氏は「人口が減ったことでクマの生息地域と人間の集落の間にあった緩衝地帯がなくなって隣り合う状況になっている」などと話した。もう1つはクマの個体数の増加で、2003年からの15年間でクマの分布数が広がっているとのこと。