日南市の沖合の島に140年前に建設された「鞍埼灯台」が九州南部に現存する最も古い灯台で歴史的価値が高いとして、国の重要文化財に指定されることになった。鞍埼灯台は日南市沖2.5kmの日向灘に浮かぶ島・大島の南端にある。1884年・明治17年に横浜と香港を結ぶ船のために建設された。以来140年にわたり付近の海域を行き交う船舶の安全な航行に寄与している。文化庁によると鞍埼灯台は九州南部に現存する最も古い灯台で、また日本人技術者が主導して建設したコンクリートの構造物としては最も早い時期のものだという。こうした歴史的価値の高さが評価され、このほど開かれた文化審議会で国の重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申された。県によると宮崎県内の重要文化財は鞍埼灯台で25件になるという。