PFAS(有機フッ素化合物)は、いま全国各地の水道水などから検出され問題となっている化学物質。水や油をはじく効果があり熱にも強いことから、フライパンや食品の包み紙など、さまざまな製品に幅広く使われてきた。PFASは1万種類以上あるといわれているが、一部の物質で有害性が指摘され、現在「PFOA」「PFOS」「PFHxS」の3つについては国際的に製造使用が禁止されている。去年、WHO(世界保健機関)は、3つのうち「PFOA」「PFOS」の発がん性評価を引き上げた。PFASについて、企業がどのような対策をしているかを紹介。ミネラルウォーターや清涼飲料水、お酒など飲料メーカーの各社の取り組みについて。ことし7月、神戸市内で製造されたミネラルウォーターから水道水の暫定目標値を超えるPFASが検出されていたことが明らかになった。NHKが各社(アサヒ、キリン、日本コカ・コーラ、サントリー、ポッカサッポロ)にPFASの検査状況を聞いた結果、ミネラルウォーターについては原料水の検査を実施し、国が定めた水道水の暫定目標値を下回っていることを確認していると回答。清涼飲料水、アルコール飲料については4社が暫定目標値を下回っていることを確認、ポッカサッポロは定期的に法令に準じた水質検査を行っているとしている。PFASについては、法的拘束力のある水質の基準はない。そうした中でも、PFASについても順次情報収集や調査を進めているという回答があった。食品用の包装や容器などについて。PFASは油をはじくため、ハンバーガーやフライドポテトなど揚げ物を包む食品用包装材にも使用されてきた。そこで、ファストフードやコンビニ各社(日本ケンタッキーフライドチキン、日本マクドナルド、モスフードサービス、セブンイレブンジャパン、ファミリーマート、ローソン)に聞いたところ、各社は現在禁止されている3つのPFASは使用していないという。それ以外のPFASについては、日本マクドナルド以外の各社は使用しているとしたうえで、代替製品の切り替えや対応の検討などをしていることが明らかになった。PFASについて、日曜夜9時から放送の「NHKスペシャル」で詳しく伝える。