福井県にある敦賀原発2号機をめぐっては9年前、原子力規制委員会が設置した専門家会議で、原子炉の真下を走る断層が“将来動く可能性がある”と指摘されたが、事業者の日本原子力発電は再稼働の前提となる審査を申請し、断層に関する議論が大詰めの段階に入っている。昨日の審査会合では原子炉近くを走る断層が動くかどうか議論され、日本原電が“断層のある地層の年代は古く将来動く可能性はない”と改めて主張した。これに対し、規制側からは“地層の堆積状況が複雑であること”などが指摘され、現時点での結論として活動性を否定することは困難とする評価が示された。この断層が原子炉の真下までつながっていた場合、再稼働は認められないことになり敦賀原発2号機は廃炉になる可能性もある。規制委員会は来週現地調査を行い、結果などをもとに最終的な判断をする見通しである。