日本被団協の結成を支えた阿部さんは体の衰えを感じながらも平和賞に恥じないよう活動を続けていきたいとしている。日本被団協は海外での核廃絶の訴えを行い、1978年には第1回 国連軍縮特別総会に参加し、海外に向けて被爆の現状を伝える活動も行ってきた。ヒバクシャと言う言葉が海外でも通じるようになっているが、かつての日本被団協は支援を受けられず政府に補償や医療支援などを求めることから活動を始めていた。先月のノーベル平和賞授賞式で、田中煕巳代表委員は日本政府による保証が行われていないと言及する様子も見られた。止むを得ないで済ませてしまうと核兵器の存在も仕方がないことという解釈となってしまうことから、核兵器廃絶に妥協は許されないとの思いがある。一方でヒバクシャの平均年齢は85.58歳となる中、全都道府県の団体も解散・活動休止となっているのも現状となっている。一方で平和のために活動する若い世代も存在し、被爆者が中心となってきた運動を若い世代に広げることが重要となっている。