県の平和啓発事業の一環で行われた授業には、恩納小学校の6年生約50人が参加し、講師はボリビアで日本語を教えた経験がある教員2人が務めた。子どもたちはまず、沖縄戦で家族を亡くしたり戦後、アメリカ軍による土地の接収で生活の糧を失ったりした人などが、新天地を求めてボリビアに渡ったと説明を受けた。また、移住した直後に病気がはやったことや、洪水や干ばつで農地を放棄せざるを得なかったことなどを、当時の写真を使って時系列で学んだ。そして、そのつど先人たちの立場を想像して、ボリビアに残るか沖縄に戻るかなどの決断をしていった。ボリビアに残る決断をしたグループは、「土地を買って農地を拡大する」とか、「沖縄はアメリカ統治下で事件事故が多い」という情報を、決断の理由に挙げていた。また、本土復帰後の沖縄に子どもたちを戻すことを決めたグループは、「自分たちのルーツを大事にしてほしいから」などと話していた。